1947年京都市生まれ。71年住友スリーエム(株)入社。54歳の時に早期退職して、NPOの世界に飛び込む。現在は、浄土宗主催の共生・地域文化大賞運営事務局や事業企画、マネジメントに関する相談を通してNPO支援を行っている。最近では「アクティブシニアの時代」として団塊の世代を中心とした中高年の社会参加や起業を促すセミナー・講演に力を注いでいる。また、企業とNPOのパートナーシップをサポートする活動の一環でCSRを研究テーマとし、2007年に龍谷大学大学院修士課程修了。他に特定非営利活動法人きょうとグリーンファンド理事、京都CSR研究会運営委員、京都ソーシャルアントレプレナーネットワーク監事、パートナーシップ大賞運営委員など。著書に、『点から線、線から面へのまちづくり』(2008年:風媒社)、『裏話のないよい話』(2007年:オーク)、『京都から社会起業家の波を!』(2010年:京都ソーシャルアントレプレナーネットワーク)など、いずれも共著。
地域社会の様々な課題に向き合い、その解決をミッションに掲げて活動するには、必ずしも営利か非営利かの組織形態にとらわれることはない。この講義では、各地域で活躍するNPOや社会的企業の事例を紹介しながら、地域社会の課題をビジネス手法で解決しようとするコミュニティビジネスの本質に迫ってみる。
「思い」から始まる活動ではあるが、そこには経済性や持続性が要求されるのは言うまでもないことである。「ソーシャル」と「ビジネス」は並立するのか、はたまた背反するのか、融合が可能かなどを実践例を交えて検証し、起業に向けての参考となることを目的とする。
特に、ひと・もの・かねの経営資源が潤沢ではない立ち上げ期の社会起業家にとって、実践例で示された団体の活動から多くのことを吸収することができると期待できる。
また、コミュニティビジネスの組織形態の一つとしてのNPO法人の特徴を理解し、自らのビジネスプランに活かすことを学習する。