採択団体6団体を公開しました

団体

特定非営利活動法人いわき自立生活センター

団体本拠地

福島県いわき市

事業対象地域

福島県いわき市

WEBサイト

https://cil-iwaki.or.jp/

事業名

多角的福祉事業体の創出

障がい者就労事業所が行うフードバンク活動

事業概略

(1)広範な市民に食料提供を訴え、食料を回収する活動  JAや生協より米・野菜等の提供を受けているが、これに加え市民より食料・日用品の提供を受ける仕組みを作る。具体的には、行政の協力で、主な支所に食料回収ボックスを配置し、それを定期的に回収して回る。市民だよりで広報してもらう。また農家や家庭菜園を作っている市民からの申し出があれば、回収に出向く。
(2)自動車を持たない生活困窮者の自宅に食料を届ける活動 月1回の食料配布会に来られない、自動車を持たない生活困窮者は相当数いると思われる。そのために自宅に食料を届ける。就労継続支援B型事業所ミントの職員と利用者がペアを組み、自動車を持たない生活困窮者のもとへ食料を届ける。
(3)食料を配布しながら生活困窮からの離脱の支援を行う 生活困窮者の多くは社会的に孤立し、支援を受けることに躊躇している方も多く、なかなか生活困窮を抜け出せない。そこに必要な支援を届ける。食料を配りながら相談活動を行う。それを繰り返しながらB型の職員が相談活動を行い、自立のお手伝いを行っていく。
(4)ミント利用者が地域貢献事業を担うことで、生きがいを感じてもらう。 「困っている人のために働く」ことで、ミント利用者に生きがいが生まれ、自信につながっていく。

選定の講評

 震災復興の途上に追い打ちをかけるようなコロナ禍で、生活に困窮する人々のために展開するフードバンク事業を、市民協働加算の枠組みを利用して障がい者就労事業所として手がけようとするスキームは、多角的福祉事業体の創出事業として高く評価できる。就労継続支援B型の職員と利用者が送迎車両を使って、地域的に面で生活困窮者への食糧を配布することは、これまでに食糧配布サービスの網から漏れていた人々をカバーし、かつ引きこもりの方たちの自立支援を促す効果が期待できる。車両に就労継続支援B型の職員と利用者とが同乗して、広いエリアにわたって食料を配布して回る際には、職員に過度な負担がかからないように配慮することが必要と思われる。

事業費総額

11,863,200

助成総額

9,563,200

  • 内訳(事業費)
    直接事業費: 8,735,600
    管理的経費: 467,600
  • 内訳(評価関連経費): 360,000

特定非営利活動法人ReBit

団体本拠地

東京都渋谷区

事業対象地域

関東(東京)、関西(大阪)、中部(愛知)

WEBサイト

https://www.rebitlgbt.org/

事業名

多角的福祉サービスによるLGBTQの支援/啓発センターを全国に

失業・障害・困窮等の喫緊な状況にあるLGBTQの居場所・相談・就労支援

事業概略

LGBTQは、失業、生活困窮、精神障害、孤独・孤立等における高リスク層である。特にコロナ禍、LGBTQの孤独や困窮が加速した。影響が長期化するなか、困難状況からの回復における大きな障壁は、安全に利用できる社会資源が少ないことだ。LGBTQの76%が行政・福祉サービス利用時に困難やハラスメントを経験し、既存の社会資源を安全に利用できない。一方で、LGBTQ支援のための公的資金はほとんどなく(いくつかの自治体で年間数十万円程度のみ)、常設の公的なLGBTQ支援機関は国内にない。 本事業は、「LGBTQセンター」(常設のLGBTQ支援機関)を、東京・大阪・愛知にて開所・運営し、以下3つの拠点とする。 1.支援拠点:失業・精神障害・困窮等喫緊な状況にあるLGBTQへ、就労支援・相談支援・居場所をワンストップで提供。複合的困難があるLGBTQも安全に支援を受けられる状態を目指す。 2.啓発拠点:行政・福祉事業者等へ研修等を行い、地域連携・啓発のハブとなることで、複合的困難があるLGBTQへも支援ができる社会資源を地域ごとに増加を目指す。 3.アドボカシー拠点:調査で課題を可視化し、行政のLGBTQ施策推進へアドバイス/伴走をすることで、社会資源を安全に利用でき、LGBTQも自分らしく生き、安全に暮らせる地域づくりを目指す。

選定の講評

 生活に困難を抱えているLGBTQの方々への支援、行政への働きかけ、そして様々な啓発活動、ReBitの今までの活動のどれを取っても今、社会全体が必要としていることだと思われる。当事者の問題解決行動こそが社会を変えるきっかけになる。 この休眠預金制度を活用して活動を深め広げることで社会に気付きを与え、人々の心の豊かさを醸成し、困難を抱えたすべての人が、ありのままで生活できる社会の実現に向けてさらに前進されることを期待する。

事業費総額

19,148,800

助成総額

17,850,000

  • 内訳(事業費)
    直接事業費: 14,830,400
    管理的経費: 2,169,600
  • 内訳(評価関連経費): 850,000

NPO法人子育て支援グループamigo

団体本拠地

東京都世田谷区

事業対象地域:

東京都世田谷区

WEBサイト:

https://www.kosodate-amigo.com/

事業名:

もっとマザリングベル

生まれてきた子どもとその家族が支えられ、祝福され、支え合いがつながるまちづくり

事業概略

1.周産期の家庭訪問事業地域の妊産婦向けた伴走型相談支援の拠点(相談・プログラム)を運営する。初年度は自主事業を拡充のために既存のバウチャー制度に事業者登録する。2.地域住民の人材育成事業家庭訪問事業に携わる家事・育児サポーターの育成。3.支援者の研修・交流の場今後拡充が期待される地域子育て支援事業の制度や情報のアップデートと整理、提供の場。支援者の心身のケアと質の平準化を図りながら、他地域にも汎用できる仕組み作りにについて調査・研究を行う。4.病気や障害、発達特性のある子どもと家族のための交流や相談、休憩の場既存の制度ではカバーできないニーズや、グレーゾーンと呼ばれる子どもと家族のための相談支援・情報交換の場を提供する。5.学齢期の学習支援と放課後の居場所、子ども食堂地域に根ざした子育てを支えると同時に、育ちゆく子どもが地域の多様な人に見守られ、学校以外の居場所やコミュニティにおいて育ち合う場を運営する。6.親を含む地域の大人の成長発達を支える事業子どもの育ちや環境について学び合う関係を通じて大人たちが成長する機会を増やす。

選定の講評

 相乗効果の高い多角的な事業展開が魅力的であり、また、事業の実施体制やその持続においても安定性を感じられる。ただし、本助成に直接的に関係のある事業が何か些か不明瞭なため、効果測定の在り方に対し改めて検討していただきたいと思う。

事業費総額

20,858,800

助成総額

17,850,000

  • 内訳(事業費)
    直接事業費: 14,460,000
    管理的経費: 2,540,000
  • 内訳(評価関連経費): 850,000

特定非営利活動法人どんぐりの会

団体本拠地

三重県津市

事業対象地域

三重県津市

WEBサイト

https://npo-dongurinokai.org/

事業名:

こどもを産み育てたくなる子育てサービスの構築
~本当に必要な子育て支援は「仕事と育児と家事」の3本柱~

事業概略

保育の複合施設とは、保育園・学童保育・小児外来・病児保育・習い事教室が1つの敷地にある施設である。また保育事業だけではなく、子育て世帯の家事軽減サービスも同施設で提供する。この施設を2027年に開始すること目指し準備としての3年間の助成を申請する。 【保育複合施設】開所を目指し建設の準備をする。 ・保育園、学童保育が併設しているメリットは保護者が兄弟姉妹を別の場所へ送迎する手間がなくなる。子どもも保育環境の変化がない。 【新しい病児保育のあり方の検討】 ・小児外来、病児保育を併設しているメリットは朝、子どもの具合が悪くても、いつも通っている場所へ行けば小児外来を受診し病児保育へ預けられるという安心感、また保育途中で体調の変化があっても病児保育へ移り、保育が続行され、仕事を早退する必要がない。 ・緊急時の対応について、検討をする(連絡方法や病院受診等) ・小児外来、病児保育の職員配置について検討をする 【家事軽減サービス】複合施設で提供する為既存の学童保育において付加サービスとして試験的に実施する。 ・カフェでは野菜を中心にした副菜になるお惣菜販売を中心に販売して、お迎えにきた保護者が購入して帰宅でき、家庭で食事を作る手間を軽減する。 ・有人コインランドリーでは洗濯代行をおこなう。朝、洗濯物を預ければお迎えの時には畳んでお返しすることができ、家での洗濯の手間を軽減する。

選定の講評

 法人としての多角的展開に将来性を強く感じるとともに、社会的な喫緊の課題に的確に対応されていると思う。ただし、当該助成が事業としてどのように貴団体に貢献し、さらには社会にどう貢献するのか、この具体性は見えず、組織全体の事業経営に埋没するおそれもある。助成の成果が測定できるよう、助成金と事業の関係をより具体的にわかり易く検討していただくことを希望する。

事業費総額

10,962,000

助成総額

8,400,000

  • 内訳(事業費)
    直接事業費: 7,520,000
    管理的経費: 480,000
  • 内訳(評価関連経費): 400,000

あたつく福祉型事業協同組合

団体本拠地

奈良県奈良市

事業対象地域

奈良県

WEBサイト

https://www.atatsuku.com/

事業名

ダイバーシティ人材センター構想
困難者や障害者等の就労をICTで総合的に支援する

事業概略

働き経済的に自立した生活を送ることに困難さがある、ニート、難病患者等の就労困難者及び障害者を対象に、ICTトレーニングと賃金が得られる実習から就職がセットになった総合的な就労支援を行うダイバーシティ人材センター(センター)を開設する。ここではICT初心者に社会人マナーの習得やICTの基本操作等を理解する初級コース、業務に適応する応用コースおよび最新技術を学ぶリスキルコースを準備する。科目は各種データワーク、Webデザインやプログラミング、動画の撮影や編集、メタバース等でICT分野の訓練を行い、早期に実習から就職ができる個別指導を実施する。また受講者の特性を考慮して、就労系福祉のノウハウを持つ専門スタッフが、社会人スキル等の訓練を実施する。これにより就労経験のない方でも社会人力を習得して、安定して働くことができる。またオンライン型の訓練も準備して諸所の事情に的確に対応する。初級コースを修了した方は、応用コースに進級し、センター及び提携企業等の職場で実務体験を行い、訓練で得たスキルを仕事に活用する手順と雰囲気を学び、希望すれば採用される。このコースは実務段階でも実習時間に応じて一定の給与が支給されるので、労働と対価の関係及び組織やチームで働く意義を学ぶことができる。

選定の講評

 実施主体の事業協同組合による事業開拓が、モデルとして他の地域に波及する可能性がある。職業訓練なので、クリームスキミング的な訓練にならないか、就職に結びつくか、投下費用に比べて、稼得給与が低すぎるなどいろいろ困難が予想される。「特に工夫したいこと」に書かれていた現実認識を踏まえ、どう事業を工夫でき、成果を何で測るか、についての工夫が必要であるだろう。また、非営利団体ではないが、当事者団体的性格を持つことから、採択によるモデル波及の公共性を評価した。

事業費総額

21,840,480

助成総額

17,600,480

  • 内訳(事業費)
    直接事業費: 16,542,880
    管理的経費: 227,600
  • 内訳(評価関連経費): 830,000

特定非営利活動法人 a little

団体本拠地

兵庫県西宮市

事業対象地域

兵庫県西宮市

WEBサイト

https://alittle.sakura.ne.jp/

事業名

つながる子育てアクションプラン
市民が創る子育てのバトン@にしのみや

事業概略

産前産後家庭が妊娠中から信頼の出来る場や機会を通して、一人ひとりのニーズに合った地域資源とつながっていくために、市内の活動団体、地域住民が共同して、子育ての経験をバトンする事業。そのために地域の様々な活動団体が手をつなぎ助け合う仕組みとして、情報誌作成、チャリティショップ、親子フェスタ(支援者交流会)の運営を行う。情報誌作成やチャリティショップでは転勤、妊娠出産、病気などでキャリアを中断した女性の仕事を創出する。情報誌では広報が強化され、活動団体は活動を強化する。支援団体がコンンソーシアムとなり出来た大きなうねりは地域の産院、小児科、行政とのつながりを強化し、産後鬱、児童虐待、DVを予防する。

選定の講評

 相乗効果の高い多角的な事業展開が魅力的であり、また、チャリティショップ等、これまでの活動実績が支える収益事業の展開に期待する。ただし、本助成に直接的に関係のある事業が何か些か不明瞭なため、効果測定の在り方に対し改めて検討していただきたいと思う。

事業費総額

24,164,000

助成総額

17,704,000

  • 内訳(事業費)
    直接事業費: 14,362,000
    管理的経費: 2,525,000
  • 内訳(評価関連経費): 816,000

以上