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起業レポート - 瀬川 正子 ポラーノの広場

瀬川 正子

正式名称
ポラーノの広場
企業形態
特定非営利活動法人

起業の動機

「ポラーノの広場」という名前の由来は、宮沢賢治の作品のタイトルからいただきました。夫が経営する造園会社が「紫波ビューガーデン」という見晴らしの良い丘の緑地を所有しているのですが、そこは花巻の高等女学校で音楽教師をしており、賢治の同い年の親友で音楽的に多大な影響を与えた藤原嘉藤治が戦後に開拓した土地です。彼の功績を広めるため、パネル展示などの顕彰活動を10年前から続けています。

解決すべき地域の課題

嘉藤治にちなみ、「ポラーノ音楽祭」をビューガーデンで実施します。発表の揚のないアマチュアの演奏家を中心に、プロのゲストも呼ぶ予定です。開催は5月下句。心安らぐ田園風景が見渡せる丘で、たくさんの人が憩い、交流する場が生まれます。

また、障がい者の方や震災被災者向けに緑地管理講座を開き、技能を習得してもらいます。そして、紫波ビューガーデンの管理業務の一部を「ポラーノの広場」が受託して受講者を雇用し、無理のない範囲で仕事をシェアしたいと考えます。宮沢賢治の作品に描かれているのは、みんながちゃんと仕事をした上で、夜に集まって音楽を奏で、明日の活力を生み出す広場ですので、社会的弱者といわれる方もみんなが仕事をして自立できる環境になってほしいのです。

ビジョン

「マコトの草の種探し講座」とは、「本当のことは何か」と学び合う場で、これも宮沢賢治の言葉からいただきました。賢治は、どう生きるのが人間として幸せなのかを追求した人だと思いますが、私たちは今の暮らしと照らし合わせて学ぶ必要があります。例えば食の問題。いま私だちが口にしているものか本当に安全なものなのか。農業や環境についても、今の状況でいいのかという疑問があります。さらには教育の問題。NPO「東京賢治の学校」で実践されているシュタイナー教育は、通常のカリキュラムとは異なり、子どもが本来持っている「学びたい」という気持ちを引き出すものです。それぞれについて講師の方をお招きして、学びを深め発信する場にしたいと思います。