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起業レポート - 平山 いつ子 庭木屋 やまんば

平山 いつ子

正式名称
庭木屋 やまんば
企業形態
個人事業主

起業の動機

3月11目の大津波によって、長年暮らしてきた家も積み土げてきた商売(米店)も、近所の良く知った家も街並みも、すべて流されました。裏の山から町を眺めて、私か、「なんにもなくなったな」って言ったんです。そしたら主人が、「まだこの山がある。あるものを活かそう」って。うちは林業ではないけど、40町歩の山を持っている。皇居の4倍以上の広さです。主人はよく山に入って、山小屋を作ったり、神様の社を作ったりして、山で遊んでいた。たくさんの種類の木かある天然林で、川にはサンショウウオも棲んでいる。この自然豊かな山を活かして、まずはこの木々を売って商売をしようと。

解決すべき地域の課題

どのようなビジネスですか?

山にある木を根からユンボで掘って、庭木としてインターネットなどで販売するんです。昔の家の庭は松とか栂ばかりでしたけど、今の家には雑木か似合うでしょ。クロモジ、ハクウンボク、ツリバナ、まんさく、山桜・・・何十種類とありますよ。今、オークションサイトで順調に売れています。

元手はタダなんです。山の自然か産み育ててくれるから。花か咲いて、風か吹いて、種か落ちて、芽を出す。掘っても掘っても永遠に木は生えてくれるから。

ビジョン

みんなで里山を作っていきたい、被災したみんなの心に憩いとやすらぎを

庭木の販売を商売にしつつ、この山をもっと整備して開放して、山全体を自然の公園のようにして。町のみんなの憩いとやすらぎの場所にしたいんです。今、大船渡の仮設住宅を回って貧困者を支援してくれている共生地域創造財団という団体に、山小屋を貨しています。少しでも恩返しになるなら。

三陸の人にも、他の地域の人にも、みんなに自由にこの自然の素晴らしい山を使ってほしい。なんせうちの山は広いから。小屋を作って拠点にしてもらったり。自然遊びをしたり。ログハウス作りは主人か得意なので教えますから、小屋を建て、地域の子どもたちに自然遊びを教えるボランティアなどもしてほしいですね。3000本の桜の木を寄付してくれる団体もいます。みんなか自由に楽しめて、少しでも元気になれる里山を作りたい。