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起業レポート - 鈴木 明美 ラシュレハウス

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鈴木 明美

正式名称
ラシュレハウス
企業形態
合同会社

起業の動機

私には娘が2人おりますが、24歳になる姉には生まれた時から軽度の知的障がいがあります。中学は普通学校、高校は特別支援学校を卒業し、お弁当の製造工場で働いています。就職2年目から、就労している知的障がい者が入居できる通勤寮に入り、そこで知り合った男性と5月に結婚することになりました。障がいのある子も就職できるし、結婚できるし、子どもも産めると私の娘が実践してくれています。子育ても終わったので、今度はそういう子のお手伝いをしたいと思いました。

授産所で作業している知的障がい者の1カ月の給料は、5000~1万5000円くらい。20歳以上で支給される障害年金を合計しても6万5000~9万5000円の収入で生活しなければならない。親が元気なうちはいいのですか、自分か死んだらこの子はどうなるのかと、親はとても心配です。また就職は支援学校の先生の紹介がほとんどですが、働いてみて仕事が合わない子も多い。障がい者といっても一人の人間なので、仕事を選ぶ権利もあると思います。

解決すべき地域の課題

障がい者の希望や能力に合わせて就労支援

その子の希望や能力をよく見極めて就労できる企業を探し、就労移行支援をします。2年間は研修という形で使っていただき、仕事を覚えてきちんと続けば、2年後に正式雇用いただけたらよいと思います。知的障がい者は一つのものを覚えるのに時間はかかりますが、習得すれば早く正確にできるようになる。すごく真面目。娘は後から入ったパートの方に、仕事を教えているそうです。障がい者と健常者が共存できる社会づくりと、障がい者の給与の上昇に協力したいです。

ビジョン

就労先は、一般企業のほか、特別擁護老人ホームで1人、採用枠の約束を取り付けました。支援学校では希望者に対してヘルパー3級の免許講習があり、免許をとる子が多くいます。介護業界は常に人手を必要としていますから、そのような職場イメージをもってトレーニングをしていきたいと思います。