iSB 公共未来塾-復興支援型-は、被災地のNPOと協働し、地域の福祉・介護分野での社会的企業を担う人材を育成、支援します。
以前はマダロ漁船の通信士をしていましたが、7年ほど前に引退しました。その後、南三陸町のシルバー人材センターに登録し、志津川の松原公園の掃除や町の草刈りなどに携わりましたが、震災以降は休業状態になっています。私はシルバー人材センターに代わり、南三陸のシニアの方に生きがいを持って仕事をしてもらえる場を作りたいと考え、今回の事業を立ち上げようと考えました。人材センターでは会話も少なく暗い雰囲気であるように感じていましたので、気楽に話せるサロンの雰囲気にしたいです。
仮設住宅にこもりがちなシニアに生きがいと助け合いの場を作りたい
仮設住宅に入っている高齢者などは、家にこもってしまいかちです。以前はこの地域ではワカメの生産・加工のアルバイトなどに出かける人が多かったのですか、被災によって規模が縮小し、多くの人が仕事を失いました。今は仮設住宅に入ったまま外に出て来ない人も多い。その人たちに仕事の場をたくさん作って、生きがいの場にしたいと考えています。船乗りで他の人との交流があまりなかった私ですが、今後はお年寄りを中心に、一人でも多くの人同士か繋がりあえたらと思い、始めました。働く人も利用者も楽しくなるような「たすけあい」活動を通じて、コミュニティづくりにも貢献したいです。
まずは5人ほどの会員で、地元の海産物を仕人れて加工し、インターネッ卜で販売します。南三陸の「ふのり」、「ひじき」、「焼きイワ シ」などをセッ卜にしようと考えています。 その先は、草刈りやベビーシッターなど介護保険外のサービスの仕事へと広げていきたい考えです。私の活動だけでなく、仮設に暮らす女性たちが運営し、ワカメ販売も手がけるNPO法人「みらい南三陸」などと連携し、シニア人材を活用するネットワークを作っていきたい。
事業収益は、たすけあいの登録会員や利用会員のお年寄りを対象に、例えば日帰り温泉旅行や花見、紅葉狩りなどを企画し、還元するつもりです。