5人組プロジェクトとは、3人分の仕事を5人でこなすという子育て女性のためのワーキングシェアの仕組みです。

私は東京の人材派遣会社に勤め、5年前に会津に戻り、直近まで職業訓練校の講師をしていました。その経験から思うことは、働きたい子育て女性の職務環境があまりにも整備されていないということです。非常に高い能力を持った女性であっても、適材適所の求人がほとんどない。例えば経理能力が高い人でも、フルタイムで働けないならば単純作業や飲食・サービスぐらいしかありません。どうしてももとの仕事で働きたい場合は、高いお金を払って認可外保育やベビーシッターに子どもを頼むほかなく、よほど給料のいい人でなければ働く意味か分からなくなります。

なぜ一般企業は短時間勤務ではダメなのかというと、1人の仕事を2人で分けると労務管理が二重にかかるというのか主な理由です。

そこで当社は3人分のボリュームの仕事をアウトソーシングの形で受託し、5人でワークシェアリングするという方法をとります。企業内には社内で社員がやることが効率的でない仕事はありますから、その分を受託して高いスキルの人材でこなしていくのです。

女性特有の感性や能力を、社会が有効に活用していく

事務系の仕事だけでなく、ほかにイペント企画やデザイン、マーケティング、プロモーションといった、専門性か高く、女性の感性も発揮されるような分野でも有効です。出産前にまさにその仕事で活躍していた人材は当然のことなから、職業訓練などで後からスキルを身につけた女性にも活躍の揚が広がります。

また、福祉・介護の仕事でも5人組は活躍します。経験とスキルが重要なのに、長時間労働が当たり前で子育て女性には不可能です。これも労務管理ごと受託すれば3人分のシフトを5人で埋めるワークシェアか可能です。

さらに今、大河ドラマの「八重の桜」にちなみ、会津の歴史上の偉人女性5人組で「会津萌え隊」というご当地アイドルを作って観光PRする企画もしています。

会津から日本中に、働く子育て女性のモデルを発信していきたいですね。